「アサノさま…
しばらく戻って来られないんですか?」


「ええ…
現地でトラブルが起きたらしくて
あ、ご本人様は
ご無事ですので大丈夫ですよ
お仕事の問題らしいです

…ですので
こちらからの連絡があるまで
お家の中で過ごしてくださるようにと」


「…わかりました」


「お食事のご用意はしてございますので
ここにお運びいたしますか?」


「あ…ッ
大丈夫です、下に行きます!」


サチコさんは微笑み
おじぎをしてからドアを閉めた



「…なぁに?アサノさま
しばらく帰って来ないの?」




今起きたばかりの、眠そうな目
ユイファさんがふとんから顔を出した


「…うん」


「こんな時に、なに考えてんだろ…」


「しかたないよ…」


「ねっ?この際、私たちも楽しもうよ!」


「え…」


「好きなことしちゃおう!ってこと!」


「好きなこと…?」