リョウスケは ―――

視線と同じく、ただ真っすぐに
リリスさまの前へと進む



「俺…シャノンさんとナギさんが
控室から二人で出て来て

ナギさんが鍵かけてステージに行くの
この目で、見てましたから」



「リリスさま 俺も見てましたよ」


「リーダー」


「ナギさんを
ショーの事で呼んだのは俺です
その間はずっと、俺と一緒でした」




「…あ …ぁの!」


小声で、おずおずと
小さく手をあげたのは
新人さんの三人組


皆の視線が集まると
あげた手を急いでおろしてしまった



「…気にせずおっしゃいなさい
ユメ、 レンカ、 シュリ 」



「…ぁ…

ゎ、私たちも、見てました…
それで…ぁの


見張りに戻ったナギさんに
…本当は…ダメなのわかってて
ドレス見たぃってねだったのわ
…私たちなんです…

それで、ナギさんが、ドアぉ開けたら…」


「こうなっていた と言う事ね?」


「は…はぃッ…
だからナギさんは、なにもッ…」



… だから

ナギさんは言い訳しなかったんだ

三人が、怒られてしまうから…



「話してくれてありがとう

ユメ、レンカ、シュリ」



リリスさまは微笑み

三人組も パァっと表情を明るくして
お互いの顔を見て、息を吐いた


私も胸に手を置き
深く、息を吐く


――― よ… よかった…