ザワザワしている控室 ―――



「ひでえよ… これ」


「なんで…」


「…リリス様ッ!!シャノンさんも」


「――… どういう事なの?

必ず見張りはついている様に
言い付けてあるはずね」


「…すみませんッ!!私がッ…!」


ドールたちの間から
長身を縮めるようにして
前に出て来たのは


「ナギ」


「見張り…私がやってて
…ショーの事で少し呼ばれて
ほんの数分離れたスキに…ッ」


「鍵は?」


「もちろんかけましたッ!!」


「…そうね
貴女ほどうっかりと
程遠い子はいないから」


「でも…なんでこんな…!
本当にすみませんッ
シャノンもゴメン…!」



「…とか言ってナギさんだったりして」





――… ザワザワしていた空気が
どこかから聞こえて来た小さな声で
一瞬にして静かになった