「じゃ、また放課後なー!」
3年生の棟は、正面玄関から入って左側に進んでいくとある。
反対に、私たち2年と1年生は右側。
そこで、私たちは別れ、
それぞれの教室に向かうのだ。
「美虹ー、なんかいきなり暗いよー?」
「お前、爽太と話す度に沈むよな。」
舞美と将に挟まれ、二人に慰められる私って、
なーんかまだまだ子供な気がする。
「気にしすぎよ、美虹は。
大丈夫よ、爽太くんそんなに気にしてないはずだけどなー。
普通に美虹と話してる時、楽しそうだし。」
さっきの出来事を話すと、
舞美にそう言われなんとなく安心したかも。
こうやっていつも前向きな舞美には、助けられてばかり。
「まぁさ、美虹。
まいみんの言う通りだと俺も思うよ!
元気だせよー、じゃあまた放課後な。」
そう言いながら、隣のD組に入っていく将。
なんか今日の将、いつもに似合わず優しいこと言うじゃん!
「うん、ありがと。」
──キーンコーンカーンコーン・・・
なんとなく浮かない気持ちのまま、
私と舞美は、2-Cの教室に急ぎ足で入った。