彼女がゲイだなんて関係ない
いや、そもそも彼女は生物学上女性なのだから、彼女と付き合っている俺はなんら異常者などではない
どうして彼女は自分が男だと思い込んでいるのか頑なに鏡を見ないのか日本の法律と倫理を勘違いしているのかはまず置いておいて、時間をかけて打ち解けていけば、きっと彼女を受け入れられるはずだ
そう、愛があれば関係ない
中身が男だってい…いやよくはないけど、きっと彼女の発言もいつか許せるようになるはずだ
あ、ミカちゃん
校庭から体操服姿で此方に戻ってくる
ほら、しっかり身体のラインは女性じゃないか
細くて小さくて、俺の胸にすっぽり収まってしまうような愛らしい…
「お、一年女子。今年はかわいーの多いなー。あ、そういえばお前さ、あのミツヨシと付き合ってるんだって?」
「………は?なんだって?ミツヨシ?」
「そうそう、よくあんなのと付き合ってるよなーお前、俺なら喋った瞬間幻滅だぜー。おっ、こっち見た。おーいミツヨシー」
彼女の名前の綴りを思い出した。
ミカ→三嘉→ミツヨシ
「ミカぁぁぁぁぁあああ!」
さすがに勝手に改名はいかんと思った