「いや、あの、これは、ですね…。」

「そのセリフが出るまでの詳しい事は後で聞くとして、とりあえず飯行こうか?」

「あっ、はい!」

残っていたカフェラテをゴクゴクと飲む。
まだちょっと熱いかも。
でも、あんまり待たせる訳にもいかないし、気合で飲んでしまえ!

一気に飲み干し、空のカップを片付けて上条課長の元に戻ると

「そんなに急がなくても大丈夫だったのに。飲み終わった後の顔からして、まだ中身熱かったんじゃないか?」

そんなに顔に出てしまってたのか…。

「大丈夫です!上条課長を待たせる訳にはいきませんから!」

「今はもうプライベートな時間だ。俺は今泉さんの彼氏なんだから、いくら待たせたって良いんだよ。」

そう言って、笑った顔はいつもの大人な上条課長だった。
やっぱりカッコいいな。

恋人…。なんだかその響きがすごく嬉しくって、すごくくすぐったい。
本当にこの人が私の彼氏なんだよね。

未だに信じられない気持ちがあって、思わずマジマジと顔を見てしまった。

「ん?どうした?」

ハッ、思わず見入ってしまった。

「あの、本当に上条課長とお付き合いしているんだなぁと思いまして…。何だか夢みたいで。」

「夢じゃないから、早く俺が彼氏だって事に慣れてけれると良いんだけどな。」