2は課長が周りに話す人かもわからないから無し。
3は今後の事を考えたら怖いから無理。

消去法で1だよねこれは。

「何ですか片瀬さん、気になっちゃったんですかぁ〜?笑」

ほうら、いつもみたいに毒を吐いて来なさいよっ。

カタカタ…。

ん?タイピングが止まってこっちを見て…。

「…気になる。」

「へ?」

「だから、気になってる。」

「……えっ。」

ちょっと待って、私の予想にこんな返事は無かったよ。
片瀬さん、どうしちゃったんですか⁈
熱でも出たんですか⁈
それとも高速タイピングし過ぎて頭がどうにか。

「俺はどこも悪くねーぞ。」

「エスパーッ⁈」

「今泉は顔に出過ぎだ。」

どうしよう。
冗談って感じではなさそうなんだけど、これは一体全体どうしてこんな流れに?

「で、彼氏出来たのか?」

「なっ、何でそんな事を気にするんですか。ほら、仕事はしますよ!仕事!今日は忙しいんですから。」

慌てて目線を画面に戻して入力スタート。
隣から未だに視線を感じるけど無視!

どうしよう、心臓がビックリしまくってバクバクいってる。

片瀬さん、本当にどうしちゃったの⁈

しばらくすると、隣からもタイピング音が再開した。

一体、今のは何だったんだろう。

パニックの頭を落ち着かせる為にとにかく仕事に打ち込んだ。
俗に言うただの現実逃避ですが。
入力、印刷、コピー、電話対応。
今日の私はいつも以上に真面目に働きました。