「はい、どーぞー」
すっかり定位置となった席へ連れて行ってくれた雷さんがお茶とおしぼりを出してくれる。
メニューはいらない。
だってもう決まってるから。
「雷さん!いつもの!」
「OーKー!」
あの日から毎回雷さんお手製お子様ランチを注文しているあたし。
日替わりだから毎回食べても全然飽きないんだよね。
「オイ、俺はお子様ランチ食べねぇからな」
「何でよ?美味しいのに」
「毎回同じモンばっか食ってられっかよ」
「はぁ?何言ってんの?日替わりお子様ランチなんだから飽きないでしょ!?」
睨んでくる煌にジロリ睨み返すと、フンッと馬鹿にするように鼻で笑われた。
クッソー。腹立つ!
────…
「いっただっきまーす!うーん、やっぱり雷さんの料理は美味しいー!」
口一杯にから揚げを頬張って、ウインナーをフォークで突き刺す。
「凛音ちゃん、あんまり頬張ると喉詰まっちゃうよ?」
リスのようにモグモグ食べるあたしを見てクスクス笑う壱さん。
煌に笑われたら絶対言い返すけど、壱さんだとそんな気にもならないから不思議だ。
むしろ、もっと笑って下さいと言いたくなる。
M女万歳だ。うん。