「はい。申し訳ありませんでした」


 机を挟んで立っているわたしは素直に頭を下げた。
 最近、ちょっとツボだったりする。


 ずっと憧れてる拓真さんに怒られるっていうシチュエーション……かなり、萌えてくる。

 彼の研究室で、ふたりきり。椅子から立ち上がって、ゆっくり近づいてきて。


 白昼堂々、白衣を脱がされて、身体中を優しく撫でられて。



『ちゃんと反省してる? じかに訊いて確かめなきゃね』



 きゃーッ、神様ーッ!
 どこを探られちゃうの、わたしッ。

 お仕置きとかもされちゃう?
 いやーんッ。ごめんなさーい!


 やばい。どうしよう。
 あの穏やかな声音で責められたら、すぐにイッちゃうかも。


 ……などという、爛れた妄想するもんだから、ドキドキが止まらない。
 特に、拓真さんの研究室という場所が緊張を高めていた。


 清潔感がある、余計な物が一切ない機能的な部屋。
 彼らしいプライベートの空間で、陵辱される想像力の逞しさ。我ながら、あっぱれだ。


 ゆくゆくは、その夢を実現させるのが目標である。
 人間、諦めなければいつか叶うはず。