雑賀クンに何を言われようが、「そう。なら、がんばってね」とでも、ごまかして先を封じるべきだった。



 つまるところ、
 詰めが甘いって、そういう所なんだろうな。






「井上さん。貴女のこと、好きになってもいいですか?」


「!!!?」





 ツイてないと思ってたけど。



 運が落ちたら、あとは上昇するだけよね。



 嘆く暇なんてないくらい、嵐だらけの日常に幸福がプラスされたら、どうなるんだろう?





 気付いちゃったら、考えずにはいられない。



 それが、研究者の習性ってヤツだ。