「飯田も、荻原が俺の彼女なら
嫌がらせしにくいだろ?
主犯格が倒せればあとは平和」


それはそうだけど……
でも…………



「千葉くんが…巻き添えになる
可能性だってあるし……………」


「ねぇよ。俺の能力
あんま舐めんなよ?」


得意げに笑う千葉くん。



まぁ、確かにさ………
千葉くんが萌のうそ彼氏になれば、
皆もクラス内の地位が脅かされないように
萌へ嫌がらせする人は居ないだろうけど。


でも……………


「千葉くんに何の利益もないじゃん。
なんでそんなに尽くしてくれるの?」



純粋に疑問だった。

だってそう。
萌がぼっちだろうがなんだろうが
千葉くんが困ること無いもん。



「……や、俺も
よくわかんないんだけどね…」



考え込むようにして
顎に手を当てる千葉くん。