聞き覚えのある低い声。




「…………千葉……くん……?」



真っ赤な逆光で、表情が見えない。


「荻原……やっぱここに居たな…」

走ってきたのか、
肩で息をしていた。



「なんで………」



「……実は少し前から、警戒してた。
さっき屋上から降りてくる
米井たちを見たから
もしかしたらって………」



萌を助けに来てくれたの?



「荻原、大丈夫か?」