ギュッと目を瞑り、落ちるのを待った

バチャンッ

冷たい水に包まれる

ポチャンッ

後から聞こえた、携帯の落ちる音

痛みを感じない代わりに、私の下には生暖かい柔らかいもの…

それが人であるのは明らかで

「ごめん!!!大丈夫?」

すぐ後ろから聞こえるのは、優しい声

弾かれたように振り返れば

先程の走る男

ふわふわと、アッシュベージュ色の髪の毛が印象的だった