優香。
あんなこと言ってたけど、
真由って本当に裏切り者なのかな?
本人に、確認するしか無いよね?
「あ、あのさ真由。」
「どうかした?御夜。体調悪い?
あんなことがあったばっかだしね。」
「あ、そうじゃなくて。
......真由ってさ。
菜摘が死んだとき、嬉しかった?
見間違いだったら悪いけど、
菜摘が落ちたとき笑ってるように見えて。」
「ハハ、アタシが?
......御夜。
菜摘とアタシ、バスケ部で
ライバル同士だってことは、
知ってるよね?
菜摘には可哀想だったけど。
だから、正直言うと、嬉しかったよ。
アタシ、最近菜摘に負けてばっかだったし。
いつ、レギュラー外されるのか心配だったんだ。
でも、だからと言って、
アタシが菜摘を殺すなんて、
卑怯な真似は絶対にしない。
裏切り者だなんて疑われるのは分かってた。
でも、最初に疑ってきたのが御夜だったから、
ビックリした。」
最後は悲しい顔をして、
真由は、何処かへ行ってしまった。
引き留めれば良かったかもしれないけど、
私の投票の番になって、
一部始終を見ていた拓也が、
催促してきたせいもあって、
箱の中に入った。
箱の中は、1つのモニターと、
監視カメラ、
それに、生徒の顔写真が乗っていて、
菜摘の所だけ顔の上にバツがついていて、
端末があるだけの質素な作り。
この中から、裏切り者を見つけなければならない。
でも、どうしたら良いの?
しばらく考えたあと、
緊張で震える手を抑えながら、
1つのボタンを押した。
直ぐに画面が切り替わって、
投票が確認された画面が現れる。
『これで、間違い無いよね。』
ホッと胸を下ろし、
箱のロックが解除されたのを確認して、
ドアを開く。
「随分と時間が掛かったな。
もう答えが決まってたのかと思ったよ。」
そう言って、拓也が箱に入っていく。
拓也を見て、自然と頬を緩ませる私を、
突き刺すような視線で見ていたのに気付き、
周りを見渡す。
ーーーーーー残り30分
無機質な声が廊下に響いた。
あんなこと言ってたけど、
真由って本当に裏切り者なのかな?
本人に、確認するしか無いよね?
「あ、あのさ真由。」
「どうかした?御夜。体調悪い?
あんなことがあったばっかだしね。」
「あ、そうじゃなくて。
......真由ってさ。
菜摘が死んだとき、嬉しかった?
見間違いだったら悪いけど、
菜摘が落ちたとき笑ってるように見えて。」
「ハハ、アタシが?
......御夜。
菜摘とアタシ、バスケ部で
ライバル同士だってことは、
知ってるよね?
菜摘には可哀想だったけど。
だから、正直言うと、嬉しかったよ。
アタシ、最近菜摘に負けてばっかだったし。
いつ、レギュラー外されるのか心配だったんだ。
でも、だからと言って、
アタシが菜摘を殺すなんて、
卑怯な真似は絶対にしない。
裏切り者だなんて疑われるのは分かってた。
でも、最初に疑ってきたのが御夜だったから、
ビックリした。」
最後は悲しい顔をして、
真由は、何処かへ行ってしまった。
引き留めれば良かったかもしれないけど、
私の投票の番になって、
一部始終を見ていた拓也が、
催促してきたせいもあって、
箱の中に入った。
箱の中は、1つのモニターと、
監視カメラ、
それに、生徒の顔写真が乗っていて、
菜摘の所だけ顔の上にバツがついていて、
端末があるだけの質素な作り。
この中から、裏切り者を見つけなければならない。
でも、どうしたら良いの?
しばらく考えたあと、
緊張で震える手を抑えながら、
1つのボタンを押した。
直ぐに画面が切り替わって、
投票が確認された画面が現れる。
『これで、間違い無いよね。』
ホッと胸を下ろし、
箱のロックが解除されたのを確認して、
ドアを開く。
「随分と時間が掛かったな。
もう答えが決まってたのかと思ったよ。」
そう言って、拓也が箱に入っていく。
拓也を見て、自然と頬を緩ませる私を、
突き刺すような視線で見ていたのに気付き、
周りを見渡す。
ーーーーーー残り30分
無機質な声が廊下に響いた。