新しい学校、高校にわ徒歩で20分くらいといったところか。
幸いにも、近いことが救いだ。

4月。
桜のつぼみもあと少しで
花咲く頃。
月永わ、桜の木が何百本も植えられている川沿いの河川を歩く。

学校見学のとき、見つけた、
唯一、心が安らぐ場所。
自分から、解放される瞬間。
モノクロ世界に一筋の淡い
光が差し込む。
一瞬で、心を奪われた。
時間が止まったかのように。
まだ、桜わ咲いていないが、
その木々の隙間から差し込める太陽の日差しが好きなのだ。

駅とわ、反対方向のため
月永の、家から向かう生徒も
ほとんどいない。

(この、時間が一番好き。)


川のせせらぎ、太陽の日差し、
風の心地よさ。


入学式なんて、
行かなくてもいいぢゃん…


そんなときだった。