「あーあ。なんたる不幸!本当朝から新学期早々ついてないよ〜…」
「でもよかったじゃない?あの、学校一怖い葉山海斗にイチゴオレをかけて『ん…』って言われただけですんでさぁ。」
そう、あきらかに適当に話に返事をしているのは親友の一宮 明音(いちみや あかね)
結構さばさばした性格だけど、頭も良くて勘が冴える女の子
明音は髪をいじるのが得意だから毎日色んな可愛い髪型をしている
胸元よりある長くてサラサラな髪
しょっちゅう色も変えていているが今はミルクティーのような色をしている
はぁー、でもそんなに軽く話を流されてもねぇ…
「やらかしてしまったことに変わりわないし、なんの償いもしないって…。あと周りの女子たちの視線も痛かったしね」
「ふーん。そんなこと気にしてるの?大丈夫だって!クリーニング代だってまわりの騒いでる女子が葉山くん大丈夫?とかいって流行ってやってるって!」
「そうかもしれないけどさぁー…」
あのとき、野次馬の女子が集まってきてひそひそなにか話してたよなー、と思い出していたが…
私たちはこの会話を葉山海斗が聞いているとはまったく気づかなかった。