「まっ理由はそれだけじゃねーんだけどな」
ボソッと猛がそう言った。
「理由・・・?理由ってなぁに?」
面倒臭がりの猛を動かす理由ってなんだろう?
「なんでもねーよ」
そういいながら頬を私の頭に乗せる。
結果的に猛の引き締まった広い胸が目の前にある。
・・・これは抱きつくしかないでしょー!!
ギュッとおもいっきり抱いて愛しい匂いをクンクンとかぐ。
「俺は、しねーからな」
私を抱きしめながら猛がハッキリそう言った。
「?何を?」
猛って主語が無いから、言葉を理解に時間がかかる。
「ふっ、分からないならいーよ」
猛は微笑んで、また柔らかいキスをくれた。
そのあと猛と一つになりながら、やっと猛の言葉の意味が分かったんだ。
“俺は、しねーからな”
イコール
“俺は浮気なんかしねーからな”
って意味だったんだよね。
うん。もちろん信じてるからね。
最近は痛いくらい猛の愛を感じるんだもん。