なんでこいつはこうも素直に自分の気持ちを・・・


まぁ多分俺はこいつのこんな所に惚れてんだろうけど。


「でもでも私が猛の事しか考えてないのなんか分かってるくせに」

そう真っ赤になりながら呟く。


「・・・分かってるけど、男はなぁいつだって好きな女からは言われたいんだよ」


「すっ好きな女・・・」


俺の言葉にさらに赤くなる澄子。

こんだけ長く付き合って、同棲までしているのに、一言で赤くなる。



好きな女好きな女・・・っとニヤつきながらブツブツと繰り返しているこいつははっきりいって怪しいが。



「あー!なんかめんどくせー」


自分の気持ちなんか普段口に出さないからなんだかはずいな。


そう思い出し、それを隠すように澄子の体を反転させた。


ボスンとベッドに二人で沈む。


「猛・・・好き。いっぱい好き」


ストンと俺の心に入ってくるストレートな澄子の言葉に、






「俺も、好きだ」


なんの躊躇や照れもなく、そう言ってやれた。