「かっ考えてるよ!考えてるに決まってんじゃん!」

ちょっとどもりながら、澄子がそう叫んだ。


「そりゃっ!私、自分の気持ちは猛が良く分かってくれてるって思って、最近それに甘えて自分の気持ちとかちゃんと口に出してなかったけど・・・」

だけど、っと言葉を続ける。


「私が猛のことしか頭にないって分かってるくせに」


真っ赤な顔をして、ちょっと膨れながらそう呟く。


「でも・・・」


急に真剣な眼差しに変わって、思わず言葉を失う。


「猛をちょっとでも不安にさせたなら謝る。ごめんなさい」