―ズルッ!

「『そうなの?』じゃなーいっ!
なんで叫ばないの!?」

ずっこけながらも
熱弁する私の親友。


なんでって聞かれても…

「見られたんだから、
さっさと帰ってホームルーム行こう、
とか思わないの?」


と答える。

そして気づいた。

もうすぐホームルームだと!

しかし…

「夏目…?」

呼んでも夏目は
固まったまま、動かない。

やっと動いた、と思えば

「ゆいを絶対に男子に
…イケメン君に会わせるんだ。
まだ間に合う、まだ間に合う…」

と呟いていた。