あの子は私を慰めてくれる
私が泣いていれば心配そうに何度も来てくれる
私を心配そうに見上げる瞳
私は人間では見ない瞳を見た
暖かく、私を心配している
私はその子を抱き上げる
私はギュッとその子を抱きしめる
その子は私に『大丈夫』とでもいうように頬ずりをしてくる
そうされると私の凍てついた心に太陽を照らしてくれる
堪えていた多くの涙が溢れ出す
『ありがとう』
『ありがとう』
『ありがとう』
『ありがとう』
私は泣きながらそう繰り返す
私の涙に濡れながらまだあの子は私を慰めてくれる
しだいに雨は止み、冬も過ぎた
太陽はもう大丈夫と帰っていく
もう、大丈夫