「大丈夫。俺しか見てないから」


その優しい眼差しと言葉に今まで溜め込んでいたものが、一気に溢れ出す。


そしてひとしきり泣いたあと、私はまだヒリヒリとする目のまま怜に微笑んだ。


「怜、ありがとう」

「おう。あと…王子」


ゆっくりと近づいてくる彼。