ー桐山 怜 sideー


「あのバカ…」


俺は先程まで彼女がいた場所に立ち尽くしたまま前髪をくしゃりとかきあげる。



はぁ~…



もう溜め息しか出ない。



「なんであんな顔…
あんだけ破壊的だって言ってんのに。
普段、男には見せないくせに。

いきなり反則だろ…バカ」