すると鳥沢はくるりとこっちを見た。


「あれ?溝内くん!」


俺は鳥沢のもとへ駆け寄った。


「あれじゃねぇよ!!お前…今写真撮ってただろ?」


鳥沢は目を丸くする。


「なんで…知ってるの?」


はっ!?なんだそれ?


「何とぼけてんだよ!さっき体育館にいたんだろ?お前!」


「体育館…?」


鳥沢は首をかしげた。


「体育館…には行ってないよ?」


「はぁっ!?何とぼけてんだよ!」


思わず鳥沢の肩をつかむ。


「ほんとだってば!…んじゃあこれ見てよ!」


鳥沢は首にかけていたカメラを俺に向けた。