「たぶん天気のせいじゃない?」


「天気?」


「うん。ほら」


俺は空を指差した。

綺麗な夕焼けが辺りを真っ赤に染めている。


「なるほどな。」


兄ちゃんも空を見上げ笑った。


「たこ焼き…買う?」


「たこ焼き?」


「俺達の出店。」


兄ちゃんの前を,たこ焼きのパックを大事そうに抱えた女子高生が通りすぎた。