藤本さんは俺の手に握られたスーパーのレジ袋を指差す。


「あ…これは星祭りの出し物の買い出しで…」


俺と琢磨はクラスの買い出しに来ていた。


そこをばったり藤本さんに会ったというわけだ。


「そっか。星祭りね。」


藤本さんは納得したように頷く。

そしてまた俺を見た。


「ちょっと歩かない?」


「…へっ?」


「だから,学校まで歩こうよ。
お前,今から戻るんだろ?」


あっ…そっか。


「俺も部室に用あるから。」


藤本さんは「行くぞ」と俺を促した。