「兄ちゃんは…まだ好きなんだろ?」
「……っ。」
「兄ちゃんはいつも俺のことばかり心配するから,自分のことほったらかしにしすぎだよ。」
「…宏…」
兄ちゃんの高校時代を全部わかるわけがない。
けど,きっと輝いてたよ。
今よりもずっとずっと…
岩崎愛璃といた時間を
誰よりも大切にしてたはずだよ。
「高校の思い出は一生もん…なんだろ?」
俺はもう一度繰り返した。
兄ちゃんに届いたろうか。
「そう…だったな。」
兄ちゃんは俺ではなく,アルバムを見つめて言った。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…