俺が呆然と見つめていると


「瑠璃が俺のことを好きだったのは…なんとなくわかってた。」


「…えっ?」


驚いて顔を上げると
兄ちゃんは悲しそうに笑った。


「ある日言われたんだ。

何で私を見てくれないの?
私はお姉ちゃんじゃない…ちゃんと私を見てよ!って…」


俺と…おんなじ台詞だ。


「でも俺は愛璃のことが好きで…瑠璃はやっぱり愛璃の妹としか思えなかった。


瑠璃を傷つけたのは事実。」


「…うん。」


「でも……」


兄ちゃんが俺をチラッと見た。