「お前が大抵溜め息つくときは…恋の悩みだな。」


兄ちゃんはニヤリと笑う。


「なっなんでそうなるんだよ!!」


なぜ見抜いている!!


俺が兄ちゃんの横を通りすぎようとすると


「俺でよかったら相談のるけど」


と声をかけられた。


俺は前を向いたまま兄ちゃんの声にピクリと反応する。


「まぁお前よりちょっとは長く生きてるからさ?」


またピクリ。


「なんか良いアドバイスできるかもよ?」


またまたピクリ。


…よし。聞くとしよう。


「じゃあ俺の部屋来て?」


振り返りそう言うと


兄ちゃんは満足そうに笑った。