藤本さんの少し掠れた声が耳に残る。


あんなに辛そうな藤本さんは初めてだった。


詳しいことは教えてくれなかったが


藤本さんの心の中にある女性が焼き付いているのは確かだった。


それと同じにズキズキと痛む俺の胸。


なぜだかはわかんないけど


同じ匂いを感じたからかもしれない。