李「絢浪と同じ頃…から、三年半の地獄だ」
絢「三年半も…」




李「…〝私〟も絢浪と同じように、逃げ回り、李羽李羽呼ばれていたが、……母さんと…とおさんの付けた名前だから…嫌いにはなれなかった。」




絢浪のつらそうな顔を見て、李羽はクシャリと絢浪の頭を撫でた。



絢「な…何すんの?!」
李「そん中惜しなくていいから、〝私〟は救われたんだ。秀にな」



絢「え…秀様…?…もしかして彼女さんてあんた?」
李羽は頷いてネックレスを見せた。

絢浪は李羽の悲しげな表情に苦戦しながらも、聞かなければならないことを聞く。
絢「秀…様は…?」




李「死んだ。逝っちまったよ…」
絢「…そっか」
絢浪は李羽から顔を背けてそういった。