俊介にこのこと言ってなかったから。




俊介はいきなり立ち上がって言った。


「膝に力が入らなくなるくらいの技をなんで外で…!
危険だなとか思わねぇのか?!
少しは俺らを頼れよ!」



俊介は校舎の方へ戻って行ってしまった。



「危険」「頼れ」この言葉が胸に突き刺さった。
自分の中では頼ってたつもりだった。

私、頼れてなかった────?



私は桜舞の姫。
それなのに危険なことをしたの?

力が尽きて戦えなくなったときに、さらわれてたらどうなった?

抵抗できない。


未完成で危険な技をむやみに使うなんてありえない。

そうでしょ?



それなのに、使ったの?




俊介の目の前で────