出た途端。

「!」

「!!」

私と修内太はその異変に気づいた。

最近魔力の感知にも敏感になってきた修内太が私の顔を見る。

「メグ、これって…」

「ええ…」

私は周囲に意識を向けながら頷いた。

「結界だわ…!」

防音、そして対衝撃の結界。

しかもこの学校の敷地内をすっぽり覆ってしまうほどの広域のものだ。

これ程の結界をいつの間に…。

「並みの魔術師じゃないわね…張ったのは…多分私と同じ魔女」

「魔女…?」

修内太が眉間に皺を寄せた。

この間から使い魔をけしかけてきた奴と同一人物だろう。

向こうから仕掛けてきてくれるとは、尻尾を掴む手間が省けた。

「油断しないで、修内太。どこから来るかわからないわよ」

私は素早く『強化』の魔術を自分自身、そして修内太にも施す。

学校の敷地内に結界を敷かれたという事は、既にここは敵のテリトリーという事だ。

どんな形で仕掛けてくるかわからない…!