ヨウがぷるぷるしていると
ライトが口を開いた
「あんた、昨日自分が何してたか
思い出せる?」
急にそんなことを聞かれ
少し戸惑ったが
何か考えがあるのだろうと
頭の引き出しを探り出した
(おかしい…
朝起きて家を出るまでの
記憶はあるのに
そこから思い出せない…?)
思い出せないと言うより
昨日を過ごしていないみたいに
ぽっかりと記憶が無い…
「…無いだろ?記憶が…。」
ライトは持っていた鞄から
ファイルを取り出し
その中から
ホッチキスで数枚とめてある紙を取り出した
「それは…なんですか……?」
少し声が震える
何だか嫌な予感がする
ただの紙なのに。
「これは…「待ってください」
私は目立つ特技が無い
運動が出来るとか
勉強が出来るとか
歌が上手いとか
だけど、感は…
感だけはよく当たる。
あの子はあの子が好きなんだよとか
今日の晩御飯はハンバーグだなぁとか
テストはここがでるとか
さっきのライトの話を笑い飛ばしたのだって、嫌な予感がしたから
本当は電車で目覚めた時から
気づいてたのかもしれない
「あぁ…私。
本当に死んじゃったんですね…」