「よし、話を聞く準備は出来たか?」
嫌な笑みでヨウを見る
「は、はい。
もうばっちりでございます。
兄貴の言う事なんでも聞きます
…だから、
だからもう…
あれだけは勘弁してくだせぇぇ」
おんおん泣きながら
乱れた髪を直す
「…分かれば良いんだ。
俺も少しやりすぎた。」
ぐすん…と涙目になりながら
ライトの方に目を向けてみる
(…ライトって
改めてしっかり見ると
髪はセットしすぎていない
さらさらの黒髪で
鼻も高くて
服も今時でオシャレで
時計もピカピカしてて
高そうだし
も、モテソウ……。)
じーっと見つめて考えていると
「…んだよ。
まだお仕置きたりないの?」
少し意地悪そうに言ってくる
(ふぉっ!?
女の子がときめくフレーズトップ10に入るお仕置き!!
私はMじゃないから
そんなに効き目はないけど
これがもし…Mっ子ちゃんなら…
か、確信犯?!それとも天然タラシ?!
やるな。ライトよ。)
キッと睨みながら
「私には効かんからな!」
ファイターポーズをとりながら言うと
「はいはい」
と軽く流されてしまった
(イケメンに気おつけろ!
これが親友の千代ちゃんの座右の銘。
それを聞いた時は
わかったよー!なんて笑いながら
冗談に返したけど
今なら、わかるよ!
ごめん!千代ちゃん!!!)
「あんたよく
妄想の世界へ飛ぶよね。」
呆れたように言われた
「なんか、つい考え込んじゃうので…
でも呼ばれたらすぐ戻ってくるので
安心してください!」
どんっと胸を叩いた
「言い訳しないのが
あんたの良い所だよね」
ふっと初めて少しだけ笑った
…やばい
この笑顔は…まずい…
恐るべきライトさん…