青星(ブルースター)総長
榊原淳也(さかきばらじゅんや)
副総長
金森彩斗(かなもりさいと)
幹部
猫間汎(ねこまひろ)
白昌茜(しろまさあかね)
御影翔太(みかげしょうた)
裏切り者
眞田叶㮈(さなだかな)
私
槇原湖鳥羽(まきはらことは)
思えば、全て向こうからだった。
帰ろうと校門をでたらいきなり連れて行かれ、「俺たちの姫になれ。」と暴走族の姫になるよう言われた。
当然すんなりなる!と言うわけもなく、
逃げようとしたら拒否権はないとかなんとか。
そのあと叶㮈が来て、私に虐められたと自分自身で付けた傷をみんなに見せた。
そして、またまた向こうから私を追い出した。
いつも、いつだってそうだった。
今度は、今度こそは私から。
私からケリを付けてやる。
やり返す。やられた分だけ、否、それ以上に。
私の苦しみを分からせてやる。
裏切り者。
扉を開けると、そこは別世界。
クラス中から冷たい視線が降りかかってきて今にも逃げ出しそうになってしまう。
ドアの取っ手を握った手に力がこもる。
大丈夫だ。この間までの弱い私とは違う。
周りの雰囲気には呑まれない
そう決めたんだ。
転ばないように、足を一歩一歩踏み出して歩く
しかし、足にばかり気を取られすぎて背後の気配に気づかなかった
あと一席越えたら私の席
そう思って気を抜いた瞬間後ろから誰かに押された
「青星を裏切っといてよくのうのうと学校来れるよなぁ?」
クラスメイトの藤井だ
思い切り顔から転んだのでおでこがジンジンする
そんな、私の無様な様を見てクラスメイトがケラケラ クスクスと笑いだす
キモチワルイ
キモチワルイ
「ほんとよ。あんたは可愛いし性格も良さそうだったから我慢してあげてたけどとんだ検討違いね。見損なった。」
知らないよ。そんなこと。
みんなから次々に浴びせられてくる言葉の矢が突き刺さる
その矢が痛くて、辛くて。ノドがツンとする。
「調子に乗らないで。このクラスは全員青星の味方。姫になれたからって舞い上がってんじゃないわよ。
姫なんだから叶㮈を虐めても私に逆らったからとかいって許してもらえるとでも思った?」
そんなこと思ってないし虐めてない。
って言っても信じてくれないんでしょ?
家に居場所がなかった私に、
やっと居場所ができたと思ったのに。
やっと、やっと友達ができたと思ったのに。
悲しいよ
この降ってくるような視線の雨の中で
私が何を言ったって信じてくれないんでしょう?
もういいよ
信じた私が馬鹿だった。
友達だと思った私が馬鹿だった。