「大丈夫!?けがはない!?」


「大丈夫です…」


「…………。

俺ので悪いけどジャケット羽織ってて?」



そう言って肩に掛けられた彼の制服。

あ、いい匂い……。

シトラスかなぁ……?



男がタオルでぐるぐるに手首を縛られたのを見て安心した瞬間、



視界がボヤけてる……。

あ、れ……。










おそらく私は意識を失った。


最後に「名津!」とだけ聞こえた気がした。