「静絵のスマートフォンを見たら、電話の履歴から“白石朝貴”と言う聞いたことがない名前がありました。

この人は静絵と何か深く関わっているのかも知れない――そう思った私たちは興信所で彼の自宅を調べ、ここへきました。

今管理人に頼んで、カギを持ってきてもらっています」

聡子さんが言い終わったのと同時に、
「お待たせしましたー」

管理人が現れた。

「すぐに開けますからね」

管理人は朝貴のドアノブに合鍵を突っ込んだ後、ガチャッとドアを開けた。

俺たちは待っていたと言わんばかりに朝貴の部屋に土足で入った。

相変わらずキレイに整頓された朝貴の部屋を見回すと、テーブルのうえに何かが置いてあることに気づいた。

青いスマートフォンと2つ折りにされた白い紙だった。