それやのに



「告白されてたんでしょう?」



と、俺の目を真っ直ぐに見つめる梢の目は何か怒ってて。



つーか



「お前見てたんか?」



んま、どこでもおる奴やなぁ。



「べ、別に見たくて見たわけじゃ……」

「……悪趣味」



焦り過ぎやろ。

そんな嘘、誰でもわかるわ。


どうせ、梢の事やから塾から出て来た俺を見つけて、
こっそり追いかけて来たんやろな。



「な、何よっ! 璃久が悪いんじゃん。一応彼女とか言うから!」

「しっかり見てるやんけ」

「ぬっ……。そ、それに疑問系って酷いよっ!」

「別にそんな風には言ってへんと思うけど」



バッチリ聞きすぎやろ。