「じゃあ私はこっちだから」 「あ、そうですか。じゃあ…」 「待って待って。私の名前を伝えるのを忘れていたよ。 私の名前は斎条だ。今後もよろしく」 「…僕は」 「横山くんだろう?」 「え?」 ・・・・・・・・・・・・ 「亜樹から詳しく聞いているんでね」 「…そうですか」 「じゃあまた」と言って、斎条と名乗る男は暗い路地に向かって歩いて行った。 謎の男、だった。