輝夜と離れたくない。



でも、そんなこと言えない。

言っちゃいけないんだ!



輝夜を困らせちゃいけない。





強くならなくちゃ!



私は、この世界で
人の役に立ちたい。


輝夜が、希望の光を
届けてくれるこの世界で

強く生きるんだ!





『……輝…夜…』


「うん?」




『大好き…大好き…』


「俺もだよ」




輝夜は切ない目をして
私を抱き寄せ

胸の中に包み込んでくれた。



耳元で感じる鼓動が
ドクドクと強くなり

呼吸が荒くなるのが分かった。


肩を上下させながら
深く呼吸をする輝夜。



『……輝夜…?』



色気を帯びた瞳に
思わずドキドキしてしまった。


堪らず目を反らした瞬間


輝夜の指が
私のパジャマのボタンに
伸びてきた。




『……っ…やっ…』



無言でボタンを外し始める
輝夜…


全て外し終えると
両肩に触れながら背後に回り

優しくパジャマを降ろした。


パジャマは私と輝夜の間の
少しの隙間にすべり落ち

私の上半身は無防備になった。





『………ん…っあ…』





「…愛舞」



「…翼の跡だよ」





『……えっ?』



「…白いアザ」




『…か…肩の?…』


「そうだよ」




『…っ……ああっ…』



輝夜は、両肩に手を添えて
白いアザに何度もキスをすると

後ろから腕を滑らせ
私の胸をスッポリ包み込んだ。



…暖かい。




少しも、怖くない。




輝夜に抱きしめられたまま
私は眠りについた。