「いやいや雪村さん、遅くなってすみませんなぁ」

「いえいえ蓮見さん。今日は態々ありがとうございます」

「なに、もうすぐ親戚になるのに、そんな遠慮なさんな」


..もう親戚になるつもりなの?この二人はもうそこまで考えているわけ?
大体、この人だって私みたいな子供と結婚するつもりなんてないだろうに。



「はじめまして、千草さん。いやお話に聞いていた以上に可愛い娘さんだ」

「はじめまして。雪村千草と申します」


蓮見、さんのお父様にお辞儀をする。
にこにこと笑顔な人だな。


「そしてこの隣にいるのが私の息子の蓮見陸人だ」

「はじめまして、蓮見陸人です」



極上スマイルの、蓮見さん。
正直、今の芸能人なんてテレビを見ないからよくわからないけれど。



多分、すごくかっこいいんだろうなって私にもわかった。


男の人、しかも年上の、こんな人に見つめられるのはまだ慣れない私は
つい、テーブルに用意されているお茶を見つめる。
あ、茶柱が立ってる..いいこと、あるのかな?