「千草さんは15歳ですよね」

「あ、ハイ。そうです。再来週で16歳になります」

「結婚は意識したことないでしょう?」

「はい、正直。このお話をいただいたときはどうしようかと、驚いてしまいました」

「ですよね、まさか俺も高校生なんかと結婚なんて、ふざけるなって思いましたよ」



ん?あれ?


…なんか今、とても馬鹿にされたような気がするんだけど?聞き間違い?



「で、ですよね!大人の蓮見さんにとっては高校生なんて子供ですもんね」


「はい、本当に。じいさんには困りましたよ。
こっちには付き合ってた女がいたっつーのに。まさかこんな子供とお見合いだなんて」


「は、はぁ」


...なんか。
どんどん口が悪くなってきてる気がするんですけど?
これも私の聞き間違いでしょうか?



「というか、お付き合いしている方がいたんですか?」


「はい、あなたよりも大人で美人でしたよ」


は、はぁあぁ!?


私、この笑顔を崩してもいいのでしょうか、お父さん。



お見合い、破断にしてやろうかしら?




「あ、あの蓮見さん?別にお見合いがいやなら別にお断りをしても」


「そういうわけにはいかないんですよ」