あれ‥‥‥‥?ここ、どこ‥‥?




このなんてゆーの?


全体的に赤っぽい色で統一されてて蝶ばっかのこった部屋。




ん、?蝶?




「目、覚めた?」




「アゲハ!!?」




そうだ、蝶といえばアゲハだ。



「雛葉ちゃんと斗真が運んでくれたよ。急に倒れるからびっくりしたって!」




「そっか。斗真‥‥‥が、か。」




「うん。あと、雛葉ちゃんに話したよ。翡翠の過去。いいでしょ?雛葉ちゃんならいずれ知ることだろうし。」




「まぁね。」





雛葉、どんな反応したんだろう。


すると、アゲハが私の顔をじっと見つめた。




「ねぇ、そんなに反対?雛葉ちゃんが斗真を好きになるの。」




そのことか。。




「雛葉が、後悔するんじゃない?」




「それでも、雛葉ちゃんが後悔するだけじゃん。翡翠には何の害も入らないじゃん?翡翠が心配するほど雛葉ちゃんは弱くないよ。」




「知ってるよ。斗真が彼氏でもうまくやっていけると思う。」




「じゃあ、なんでいいよって言ってあげられないのさ。」




「なんでだろーね。自分でもわかんないや。」




本当にわかんない。




雛葉には幸せになってもらいたい。


だから、斗真と付き合っても片想いでもいいと思う。





でもなんで?
なんで、斗真なの?って思っちゃう。





「やっぱり、翡翠のトラウマ治ってないよね。だから、倒れるんだもんね。多分翡翠さ、自分を殻に閉じ込めすぎ。」




ど、どういうことでしょーか。

たまに、アゲハは訳がわからないことをいう。




「まー、よーするに、いい加減斗真を見放せってこと。」



「トラウマを消せってこと?」



「そーそー♪」




「そうだね、いい加減なおさなきゃ。」




「で?雛葉ちゃん、どーすんの?」



「様子見てみよう。雛葉のことを斗真が幸せにできるか。」




アゲハは、にっこり笑った。




すると、ドアが開いた。





「それなら、幸せにしてやる。」





そこには傷だらけの斗真がいた。




「斗真!?なに、その傷!」




「彼女に、別れ告げたらこーなった。」




「バカだね、あんた。」




「うっせ!とりあえず、俺は雛葉が好きだから。幸せにするよ。」




斗真のまっすぐな瞳をみて、私は思った。




私は、この目をみて好きになったんだって。



今はとうてい好きになんかなれないけどね。




「付き合いたければ、しばらく様子見だよねー、翡翠。」




アゲハがこっちをチラ見した。




決心しなきゃ。



私は斗真をじっと見た。