翡翠は、昔から美人でとても可愛いかったらしい。




翡翠のお母さんも同じく美人でお父さんもとても優しい人だった。




斗真とは幼なじみで、昔から本当に仲良しだった。




でも、斗真は家庭環境が複雑で荒れていた。




そんな斗真の安定剤は、翡翠だけだった。



斗真と翡翠は、お互いに恋に落ちて小学生のとき付き合った。




そんなとき斗真の家でお母さんとお父さんが離婚して、お母さんの方に引き取られた斗真。



斗真は、お母さんをささえていこうとした。

でも、小学生である以上最低限のことはしてもらわないとなにもできなかった。




でも、斗真のお母さんは、どんどんおかしくなる一方で、酒につぶれていった。



親子行事なども出てくれるわけでもなく一人だった。



斗真は、大きくなるにつれてお父さんにも似てきて、それが気に食わなかったお母さんは、斗真に暴力を振るうようになった。




「あんたさえ、いなければ!!そうすれば冬季とは、うまくいってたのに!!!あんたのせいよっっ、斗真!」




毎日そんなことの連鎖。


家に帰れば殴られ、他の男を連れてきては斗真を外に出す。




そのおかげで斗真は、たくさんのことを覚えた。



それと同時に、精神が崩れていった。




その頃から翡翠に八つ当たりで暴力を振るうようになった。




「なんで、なんで俺なんだよっ、ありえねぇ!お前みたいな幸せなやつ見てると腹がたつんだよっ!」




翡翠は、必死に耐えた。



斗真の方がたくさん辛い目にあってるって知っていたから。