雛葉と別れたからベットに寝転がった。




「はぁー。うちって、あんなんだっけ??」




雛葉といる時の自分を思い出してみる。




あんなに他人に甘えたことないや。。




ずっと、独り身だから。




その日は、久しぶりにお母さんの夢を見た。





「翡翠、あなたは幸せになりなさい。ママとは違って、あなたには幸せになる権利があるの。」




「ママにはないの?」




「ママにはないの。ママは、パパ以外と幸せになんてなれない。ううん、パパともなれないわ。」




「そんなっ、酷すぎるよ。」




「そんなことない。翡翠、あなたは宝石のように、美しく輝きなさい。あなたの名前には、そんな気持ちが込められているんだから。」




「翡翠。。この名前、大好き!」




「うふふ、いいことよ?」




小さい頃のやりとり。


今も鮮明に覚えている。


だって、ママとの数少ない思い出だもん。




後ろから、その様子を見守るあたし。




自分を自分で見守るなんて。



変なの。



その時、ママと目があった気がした。




ううん、あってるよ。




「翡翠、もう、幸せになりなさい。なってもいいんだから。」



涙があふれた。




私はコクコクと頷いた。




ママはニコリと微笑んで、消えた。




そこで、私は目覚めた。