――翌朝。
思ってたよりも早く目が覚めた。
と言っても二度寝する気分では無かったので、むっくりと起き上がった。
菜々未のこと。
のぞみちゃんのこと。
唯のこと。
あの男達のこと。
気になることが多すぎて、頭が痛くなる。
今日は特に予定も無いし、どこかに行こうかな……。
「あっ」
思い出した。
もうすぐ菜々未の誕生日だということを。
俺は昔から家族の誕生日にはしっかりプレゼントをやっていた。
何故かはよく分からない。
ただ家族の喜ぶ顔を見たいだけかもしれない。
確か去年は指輪をあげて、カップルみたいだと笑っていた。
今年は…………
なんて、自分の部屋で悩んでも良いアイデアが出ないのでとりあえず店に行ってみることにした。
顔に少し青黒い痣があるのが気になったが。