一瞬の沈黙 そして固まった2人 先に沈黙を破ったのはカレだった 「あ、すみません、失礼します」 「ま、待って!!」 私は勢いあまって引き止めてしまった 声を出しただけではない 腕も掴んでしまっていた 「つか…め…た」 「え?」 私は変な気持ちになった 幽霊でも幻でもなかった カレは今、私の目の前にいる 生きてる人なんだ それが嬉しいような… じゃあ目の前にいる人は誰? 「あなたは…誰なんですか?」