「乙葉?落ち着いた?」
涙がとまらない私のために心地よいリズムで背中を優しくさすってくれていた鈴使。
映画館からでた後、私と彼は小さな公園に来ていた。
乙葉が落ち着けるように、と私の手をひいてベンチへと誘導してくれてからどのくらい時間がたったのだろうか。
「うん、ありがとう」
何気ない鈴使の優しさが私の心を和らげ、何か暖かいものが込み上げてくる。
____その後、少年のガンは進行していきわずか半年でなくなってしまう。
少年を捜し続けていた彼女はそのことを風の噂で聞き、少年が入院していた病院へと辿り着く。
そこでみつけたものはある日記…__
少年の母が彼女に渡したもの。
それは、世界でたった一つの詰まった愛と真実の言葉達。