「あの先生、スリッパとサンダルの区別ついてないから」

「あー......」



高田先生ならありえる。
スリッパじゃなくてサンダルです、なんて口答えはできるはずもないし。

にっしーと一瞬目を合わせただけで、全部通じあってしまった。



「西川!さっさと練習に戻らないか!」

「はいっ!」



またまた怒鳴り声でにっしーは出ていってしまった。

練習中に椅子に座ることが許されているのは、マネージャーの私が部室で作業をする時、汗をかいて着替える時、水分補給をする時、のみ。

おしゃべりをするために部室にいすわる、なんていうのは決して許されていない。


......にっしーいっちゃったし、私もボール直す作業に戻ろうかな。